中堅企業での ERP 導入プロジェクト 1/4

コンサルタントとして、一番魅力的なことは、中小企業、特に売上で1000億円以下の企業へのコンサルテーションを実施することによって、お客様が「あのコンサルタントのお陰で我々は変わりました・・・」と評価してもらうことではないでしょうか。大企業で、どんなに活躍したとしても、コンサルタントの名前は、自然に水面下に押しやられてしまいます。

まずは、コンカレント・コンサルテーションで最も効果があると考えられる、最近になってやっと中小企業で注目されてきた Enterprise Resource Planning (ERP) を再考してみましょう。

売上で1000億円以下の企業へのERP導入が最近多いようですが、大企業と比べるとやはり予期できない問題があります。その問題とは、概ね以下の通りです。

  • マスターデータの整備に時間が掛かる。
  • プロジェクトへの要員アサインが薄い。
  • 権限と責任が不明確。
  • 計画がルーズでのんびりしており、現場の力づくが目立つ。等々

これらは、中小企業に限らないかもしれませんが、最近関わっているお客様では特に目立っているようです。ERP導入するためには、こうした基本的な内容をまずは整備する必要があります。そこで、特に中小企業にERPを導入するためには、以下の活動を並行して実施する必要がありそうです。

  1. 組織改革(権限と責任の明確化:KPI設定)
  2. 計画業務の整備(リアルタイムマネージメント)
  3. マスターデータ整備
  4. ERP導入
  5. マネージメントシステムの確立(方針管理とPDCA

上記を統合して実施していくことが重要であると共に、我々コンサルタントが発揮できる最大の活動であるように最近考えています。更には、ISO9000、デミング賞、日本品質経営賞、等々・・・こうした世界標準やアワード取得にも貢献できると確信しています。